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いじめから救うのは「逃げてもいい」という言葉

子育て・教育

いじめから救うのは「逃げてもいい」という言葉

しなやかに受け止め、したたかに乗り越える力を育てるには

 子どもが犯罪被害にあわないために親が知っておくべき知識について、地域の安全や犯罪予防を研究する小宮信夫立正大学教授が、実際の事件や事故を基に検証しながら解説する連載。しかし今回取り上げるのは、事件ではなく「いじめ」問題です。小宮教授は、「子どものいじめ現場にも、犯罪現場と同じ特徴がある」と言います。そのポイントとは、なんでしょうか。

──2013年11月に起きた中2の男子生徒が自殺した事件で、市教育委員会の第三者調査委員会がいじめの存在を認め、「学校の対応次第で自殺を防げた可能性は否定できない」とする答申をまとめました。

 こういった事件が起きると、必ず「いじめを見つけよう」という話になりますが、そもそもそこが違う。集団がある限り、必ず「いじめ」は起きます。

 いじめが起きやすいのは、「入りやすく」「見えにくい」場所。これまでお話ししてきた「犯罪が起きやすい場所」と同じなんですよ。たとえばインターネットやLINEなどのSNSは、まさに「入りやすく」「見えにくい」場所。だから、こういう場所ではいじめが起きやすい。また、大人はそこで起きていることに気付けないんです。学校内であれば、トイレや体育館の裏などが、「入りやすく見えにくい場所」ですね。

──なぜ、いじめが起きるのでしょうか。

 いじめは、子どもの世界に限ったことではありません。大人の世界にもいじめはあります。会社でのいじめも日常茶飯事です。パワハラ、セクハラ、マタハラ、モラハラ、アルハラなども、いじめです。

 しかし、大人のいじめと子どものいじめは、根本的な違いがある。大人の世界では立ち位置が違い、それを知ったうえでいじめを行います。つまり、理由がはっきりしている。だいたいは、嫉妬や羨望が原因です。であれば、自分の弱みを見せたり、わざと失敗したりして、相手に優越感を与えればいじめは弱まります。

 しかし子どもの世界では、立ち位置の違いがわかりません。つまり、子どものいじめには理由がない。強いて挙げれば、「暇であること」が最大の原因です。だから、「こうすればいじめられない」という対策の立てようがない。実は、そこがやっかいなんです。


写真はイメージです

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「怪しい人に気をつけて」では子どもは守れない!小宮信夫の防犯・安全教室

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