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高橋ゆき 仕事や家事が中途半端でも罪悪感は不要

今はしんどいかもしれないけれど、一人称で語れる経験を積めることはかけがえのない財産

内閣府が国家戦略特区を活用した外国人による家事代行サービスを手掛ける事業者として3社を認定し、ダスキン、パソナ、ポピンズに通知書を交付したニュースは記憶に新しいですが、高橋ゆきさんが副社長を務めるベアーズももちろん外国人の受け入れと人材育成や教育に力を入れ、サービスに向けて既に始動しています。そこには高橋さん自身の「一人称で語れる経験」の強みがありました。

香港勤務時代は現地のメイドさんと二人三脚 帰国して育児と仕事に疲弊

 「これからの日本の労働環境を考えた場合、家事代行サービスは限られた一部の方のための贅沢なサービスではなく、日本の暮らしを支える新しいインフラとしての需要が見込まれています。その需要に対して供給側は人材不足であり、こうしたサービスを請け負う事業会社が同業で少ない人材を奪い合っている時代ではもはやなく、共同して育成に力を入れていく時代になったと認識しています」

 「日本の働く女性達が仕事をきちんとこなし、子ども達には笑顔を絶やさず、夫にも優しくいられるためには日常の家事代行を誰でもが活用できるインフラにすることが不可欠です。私が香港の現地法人に勤務し、27歳と30歳で妊娠・出産したのち、仕事を続けられたのはスーザンというメイドさんのおかげ。何度も言うようですが、メイドさんに家事をお願いすることは一部の富裕層の贅沢ではなく、香港ではごく当たり前のインフラだったのです」

 子育ての先輩でもあるスーザンのおかげで言葉を話せない赤ちゃんのサインや子育ての秘訣など教えてもらい、家族のように支え合いながら、親子でも血縁関係でもない「ナナメの関係」を築く心地よさを味わった。スーザンのおかげで仕事も育児も両立させることができた。ところが香港から帰国すると、日本には同じようなサービスがないことを知り、愕然とさせられた。

 家事も育児も仕事も。すべて一人でこなさなければならなくなった高橋さんには余裕がなくなり、日に日に疲れていった。そんなとき、夫である高橋健志さん(ベアーズ現社長)に言われた「お前、ブスになったな」の一言はこたえたという。その言葉の意味は「最近、笑顔がないね」だったのだが、まさにこの一言が「家事のプロを育てる事業」の第一歩となったのだ。

 「日本にはスーザンがいない。だったら創ればいい」

 これこそが高橋さんの原点。

 「同じアジア圏ですから日本でも同じサービスができるはず。今後の労働環境を考えれば、供給が追い付かないほどの需要が生まれることは間違いありません。外国人を招き入れ、次世代のためのインフラ醸成のために環境づくりをするのは私達の役目です。家事代行が女性を支える底力を私は身をもって体験しています。女性活躍推進、女性労働力のM字カーブ回復、地方創生という明るい課題から、子どものいじめや引きこもりなどのディープな問題まで。家庭を支える主婦自身に余裕があれば、家庭の中から解決していくことはきっとできるはず」

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