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塾の下位層から脱出したい 中学受験プロが弱点分析

子育て・教育

塾の下位層から脱出したい 中学受験プロが弱点分析

「なんとなく分かる」はNG 。「覚えるべきこと」を押さえるだけで成績はグッと上がる

国語は後からでも挽回できる教科 家族の日常会話がカギ

 最後は国語です。龍太くんの答案用紙を見ると、漢字は得意なようですが、記述の問題がほとんどできていません。

 「頭の中ではなんとなく浮かんでいるんだけど、その文字数にまとめられない」と龍太くん。

 「記述は書いて慣れるしかない。だから、まずは自分が思ったことを書いてみよう。それから文字数を調整していく。それを何回も繰り返していけば、できるようになるよ」

 国語の学習について、西村先生はこうアドバイスします。

 「ひとつの知識不足が大きなマイナスにつながる算数と違って、国語は後からでも挽回ができる教科です。ですから、今の時点で成績が伸び悩んでいても、それほど悲観することはありません。読解や記述は繰り返し学習することで、身に付くものだからです」

 「けれども、語彙力はすぐに身に付くものではありません。これは、家庭で毎日繰り広げられる会話によって身に付くものです。国語は言葉や感情表現をどれだけ知っているかで、成績の差が出ます。家庭で会話が多かったり、本をよく読んでいたりすると、やっぱり強い。ですから、親御さんはそれを意識して、たくさんの言葉を教えてあげましょう。分からない言葉があれば教えてあげる、または一緒に調べる。この習慣を身に付けることが、成績アップにつながります」

【西村先生が龍太くんに出した国語の課題】

① 漢字練習は毎日する

 漢字は、意味を捉えながら覚えると、忘れません。

② 分からない言葉が出てきたら、お母さんに聞く。または辞書で調べる

 「分からないまま」にしないことが大事です。

③記述問題は、書いて練習をする。空欄にしないことが大事

ラスト1年 やるべきことは合格に近づくための勉強

 さて、ここまでざっと龍太くんの4教科の状況を見てきました。答案用紙やノートを見るだけで、色々なことが見えてきますね。

 龍太くんの成績がこれまで伸び悩んでいたのは、2つの理由が挙げられます。

【塾で成績が伸び悩んだとき、チェックしたいポイント】

①授業をただ聞くだけで、きちんと復習をしていなかった
②きちんと説明を聞けば理解できる理解力はあるのに、知識の定着をちゃんとして来なかった

 理由が分かったところで、さぁこれからが勝負です!


勉強の取り組み方の基本として、机に向かう位置や鉛筆を持つ角度も大切。塾の板書のスピードは学校の授業よりも早いことが多いので、ノートが影にならず、書きやすい環境をできるだけ整えたい

 まず、西村先生が挙げた各教科の課題をやること。「これをやるだけで、おそらく次の模試の点数は大きく上がるはず」と西村先生は断言します。

 「6年生の段階で、成績が低迷していると、親も子ももうダメかもしれない・・・・・・と思ってしまいがちです。しかし、力を伸ばしていくのはこれからです。ですから、まずは今抱えている気持ちを一度リセットし、新たな気持ちで臨んでみましょう」

 「よくうちの子はモチベーションが低くて・・・という親御さんがいますが、子どものモチベーションとは何か成功体験をしたときに生まれるもので、モチベーションが高いから成績が伸びるというわけではありません。ですから、まずは小さな成功体験から、自信を取り戻してあげることです

 「また、龍太くんの場合は、現時点で志望校がまだ決まっていないと言いますが、6年生になったら志望校を固め、そこに合格することを目標に勉強を進めていきましょう。塾の宿題に追われて苦しければ、その学校の入試に出ない問題は捨ててしまっても構いません。6年生になったら宿題の取捨選択はしていいのです。いいえ、しなければ回っていきません」

 「志望校を固めるというのは、『目標に向かって頑張れる』というほかに『効率よく学習ができる』という利点があります。ラスト1年は、塾の言われるままに勉強をするのではなく、合格に近づくための勉強をすることが大事なのです。今からでもまだ十分間に合いますよ!」

越南小町

越南小町

(えつなん・こまち)1971年、東京生まれ。フリーライター。子どもの誕生をきっかけに、わが子の成長に合わせ、ベビー雑誌、保育園専門誌、育児・教育雑誌、塾専門誌で取材・執筆。6年前に子どもの中学受験を経験したものの、国立大学の附属中学で併設高校が無かったため、その3年後に “高校受験生の母”、またその3年後に“大学受験生の母”も体験。中・高・大の3つの受験を知る受験ライター。

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