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娘のためにトライリンガル教育のスクール創った理由

竹内薫さんインタビュー(上)2045年に向けて日本語、英語、プログラミング言語は必須。AIと共存できる大人に育てたい!

「正解」を求めていたら、考える力は育たない

 では、考える力を育てるにはどうしたらいいでしょうか。教科書やドリルをこなしていくだけの古い勉強法では考える力は育ちません。算数や漢字ドリルには正解が必ずあって、それをただ何も考えずに公式に当てはめて解いていく・書いていくもの。それでは「考えない練習」をしているだけです。これらはAIにはどうやっても勝てない仕事となります。

 日本の旧来型の教育では、必ず正解があってそこから外れたらダメ、という考え方が主流でした。しかし、これからAIを使っていく仕事には「正解」はありません。いま、「指示待ち」タイプの若者が社会に出て問題になっているといわれますが、これは学校でも塾でも受験のテクニックだけを学んできた人が、正解を探すことしかしてこなかったことから起こる弊害だといえるでしょう。自分で仕事を見つけてクリエーティブに、そして論理的に生きていくことができる人が、未来の大人だけでなく、今現在から既に求められています。

 そもそも、考えるとはなんでしょう。それは自動的にものごとをしない、コピペをしないということです。例えば「どうして戦争をするのか?」ということを調べてレポートを作るとき、どこかの誰かが書いた理論をコピペするだけでは、もちろんダメですよね。その国の宗教や歴史、地理について調べて、自分の解釈でまとめていくことが「考える」ということです。分析して統合し、総合的にまとめることです。実はこれ、非常に難しくて、常に考える癖を付けていないとできないことなんですね。様々な異なる現象や、一見バラバラな情報があって、それを自分なりのストーリーを作ってまとめるという訓練です。小さい子どもは、自分で勝手にお話を作るものですが、「そんなことは考えなくていい」と言ってその力をつぶしてしまうのが今の日本の学校教育なんじゃないかと思うわけです。もちろん、変えられない事実、科学的な事象は当然学ばなくてはなりません。それらをしっかり勉強したうえで、さらにそこから飛躍的な、突拍子もないともいえるストーリーを「考える力」が大事なのです。

 創造と想像の「考える力」は、理論によって支えられます。その理論を支えるのが、日本語力、英語力、プログラミング力の3本柱です。思考するための母国語としての国語、コミュニケーションする言語としての英語とプログラミング言語です。

考える力を養うための基盤となるための母国語の学習

 考えるとき、使う言葉は母国語です。私たちなら日本語を使って論理的に思考したり、感情表現をするわけですが、この母国語でさえ、ただ漫然と教科書通りに学習しても言語力は付きません。表面的に単語の意味を知っている、漢字も書けるというだけでは、物事の因果関係や、相関関係といったことまで説明できないからです。日本語の文法の構造を知ることが必要で、そこをしっかり学んでおかないと、論理的に考えることは難しくなってしまう。残念ながら、古い教育ではそこがおろそかになっていると感じています。社会に出たときに、筋道立てて話ができることや、人前で分かりやすいプレゼンができることが重要なのに、それができる人が少ないのは、母国語である日本語を、考える力の支えになるところまで学習できていなかったからではないでしょうか。それでは本当の母国語として役立たないですよね。ここでも「考える力を付ける」ということを常に意識して、母国語を身に付けることが大切だと考えています。

英語が必須である理由は、マーケットの規模の桁が違うから!

 では一方で、なぜ英語を学ぶ必要があるのか。今の企業で、海外との関わりが全くないというところはほとんどないと思います。海外とメールでやりとりしたり、あるいはテレビ電話で会議をしたりといったことが日常的にあるはずです。ビジネスの世界だけでなく、学術論文も英語が基本です。思考する言語は日本語でも、コミュニケーションは英語ということがますます一般的になってくるでしょう。

 さらに、クラウドソーシングがこれから主流になることを考えると、世界中どこに住んでいても仕事はある、ということになり得ます。遠隔地に住んでいても、英語でコミュニケーションができてインターネットを使いこなせれば、それだけでマーケットは広がります。海外に住まないから英語はできなくてもいい、ではないんです。日本語だけを使う人は1.2億人、英語でコミュニケーションしている人は世界に17.5億人。英語ができるだけで、マーケットはリアルに桁が違ってくると考えられるのです。逆に言えば、英語ができないと、そうした世界のマーケットにはまったく参入できない、機会損失となるわけです。世界中からインターネットで仕事が舞い込む時代に、これからさらになっていきます。

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