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日経DUAL

山口照美 共働き家族「自分らしく生き抜くんだ!」

自営業から民間人校長、そして区長になった5年間を振り返る。そして、前を向く

日経DUAL創刊時から、連載「ママ世代公募校長奮闘記」を執筆してきた大阪市立敷津小学校・元校長の山口照美さん。2016年4月からは公教育に関わる職務に就き、DUALでも「山口照美 20年後の未来を生きる力を育てよう!」で熱い言葉を届けてくれました。そして、2018年1月からは、大阪市生野区の区長として、子育て世代だからこその「まちづくり」を考えます。

* 通常、本連載の最後のページには、《区長に質問!コーナー》を設けていますが、今回は5周年特別号なのでお休みします。

祝・創刊5周年 この5年を振り返りつつ、読者に呼び掛けたいこと

 日経DUAL5周年おめでとうございます! この5年、私自身は自営業から民間人校長としてキャリアチェンジし、4年目に教育委員会へ異動となり、5年目に区長公募に挑戦し、生野区長となり今に至りました。DUALで連載した日々は、そのまま自分の激動の日々と重なります。連載当初は0歳児だった下の息子も来年は1年生。この5年間はあまりに忙し過ぎて、どこまで子どもたちと向き合えていたのか悩みながらですが、夫が児童デイサービスの仕事をしながらがんばってくれました。そんな“DUAL”なわが家の振り返りはともかく、この5年、そしてこれから5年の「共働き家庭」を取り巻く環境を、教育や子育て支援の視点から書いてみます。

 学校現場にも「働き方改革」の波が押し寄せています。校長をしていた3年間、私も含めてですが、教職員の若返りもあり、子どもを抱える人が何人もいました。単学級と言って、学年が1クラスしかない小規模校だったために、担任が簡単に休めないのも悩みの種。学校に課せられる「○○教育」は増える一方で、小学校英語、道徳の教科化、ICT教育、プログラミング教育……と、新たに学ばなければならないのに、学校現場は「スクラップ&ビルド」の「スクラップ」が苦手で、「伝統だから」「地域や保護者が求めるから」とやめる決断ができないケースも見受けられます。学校文化を変える立場の人が管理職や先輩になり、「部活は生活指導上、絶対に必要」「地域行事に教職員が出て当たり前」と、なかなか思考回路を変えられないケースも多くあります。これから5年の間に、世代交代も含めて教職員の働き方は大きく変わる。そのためには、同じく子育て世代である保護者の理解も必要です。

 「私は共働きで忙しくて子どもの勉強が見られないから、学校でちゃんと見て」「その時間は家にいないんだから、下校後のトラブル対応も学校がすべきでしょ?」という意識が、放課後に明日の授業の用意や教材研究をする先生の時間を奪う形となっていることに、気づいてほしい。この5年、そしてこれからの5年、学校現場は大量退職・大量採用の時代を迎えて、教員の若年化が凄まじいスピードで進んでいます。若いパワーで子どもたちを引っ張る魅力もありますが、やはり毎日の授業準備をもっとしっかりやってもらわないと、それが学級経営や子どもの学力に直結します。これから、全国的に学校の小規模化が進むところと、急増するエリアの格差も進みます。もしお子さんの通う学校で「学校統廃合」の話が出たら、ぜひ説明会に行って話を聞いてほしい。行政は予算が無いから再編をするのではなく、少ない教職員では若手が育たないから、再編をして教職員のチーム力を高めたいのです。

 また、若い教職員が多いということは、出産もしますし子育てもします。ぜひ、応援してあげてください。皆さんと同じように、慌てて保育園に迎えに行き、食事を作り、お風呂に入れて寝かしつけをし、その後に明日の授業の教材研究をしたり「学級だより」を作ったりしているのです。私も、校長という立場ではありましたが、PTAのお母さんたちと子育ての話をしているのが楽しく、励まされた思い出があります。プロとして仕事に向かい、終わったら親の顔になる。「DUALな先生」たちと一緒に、子どもの可能性をめいっぱい伸ばせるような関係が作れることを願っています。

 さて、もう一つの大きな変化は子育て支援においても起きています。

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