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「働き方改革関連法」で働き方は本当に変わるのか

【新連載スタート!】働き方改革が必要な2つの理由。東大の柳川範之教授に聞く

今年4月、「働き方改革関連法」が施行されました。DUAL読者の皆さんの職場でも、長時間労働や有給休暇取得について、話題になっているのではないでしょうか?

でも、「この働き方改革って、本当に効果あるの?」と疑問に感じている人もいると思います。そこで「働き方改革」について初歩から学べるゼミを誌面上で開催します。今回の講師は、東京大学大学院経済学研究科教授で、働き方に関する多くの著書がある柳川範之先生です。

DUAL Specialゼミ 柳川範之先生/全3回
(1) 「働き方改革関連法」で働き方は本当に変わるのか←今回はココ
(2) 働き方改革はなぜ実感が得られないのか
(3) 多層的なつながりの中で「日本流の働き方改革」を

「働き方改革関連法」のポイントとインパクト

柳川範之・東京大学大学院教授

日経DUAL編集部(以下、――) 2019年4月1日から「働き方改革関連法」が施行されました。これは一体どのような内容なのでしょうか。

柳川範之先生(以下、敬称略) 主なポイントは3つです。残業規制、有給休暇の義務化、正規・非正規雇用の待遇差をなくすことです。

 残業規制では、時間外労働の上限が、原則として月45時間、年360時間と決められました。有給休暇の義務化とは、年次有給休暇を年10日以上付与される労働者に対し、毎年5日間は時季を指定して有給休暇を与えられること。そして、正規・非正規雇用の待遇差をなくすこととは、基本給や賞与などについて、ガイドラインをつくることなどで、待遇ごとに判断することを明確化することです。

―― 特に長時間労働についてはここ数年問題になっていましたが、今回の法律改正の意義について、先生はどのように見ていますか?

柳川 今回の法改正には、政府の強い意図が見てとれます。「これまでの会社に尽くすような“昭和的な働き方”から変えていきましょう」という今後の方向性です。政府が会社に働きかけ、また会社の動きを政府が後押しするという相互作用が生まれ、今後働き方が大きく変わっていく“第一歩”になると感じています。法律が具体的にどう変わったか、どういう線引きをしたかということよりも、法律が変わることで、みんなでよりよい働き方を求めていく大きな流れの第一段階に進んだと感じます。

―― ということは、今後この動きは加速していくということでしょうか?

柳川 はい、法改正のインパクトは大きいと思います。「今後働き方を変えていくんだ」という明確なメッセージが政府から打ち出されたことで、確実に加速していくと思います。

 ただし、法律を変えればすべてが変わるという単純な話ではありません。皆さんも日々感じていると思いますが、社内で暗黙のルールがあったり、働く人のマインドも異なったり、職場の経済環境もそれぞれ違いますよね。いくら政府が音頭を取っても、実際にやるのは会社や働く人たちですし、できることとできないことがあるでしょう。一気に自分たちの働き方がドラスティックに変わることは難しいと思いますので、少しずつ変えていくことになるはずです。

 この法改正を、働く人一人ひとりも自分たちの働き方や今後の人生設計について、じっくり考える機会にしてほしいと思います。

―― 共働き家庭が増え、専業主婦家庭の数を超えてから20年ほどたちます。なぜここ数年、急に「働き方改革」の必要性が叫ばれるようになったのでしょうか。

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