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子どもの自己肯定感を下げる間違った親の叱り方

子育て・教育

子どもの自己肯定感を下げる間違った親の叱り方

親の否定が子どもの自信の芽を奪う。親は感情的にならずに、叱るのではなくて諭し、言い聞かせて

「今のうちに直さなきゃ!」と焦らず、子どもの成長を待つ

 幼少期の子どもは吸収力がすさまじく、英語でも何でもどんどん覚えていきます。何もないところに新しい知識を入れるという点では、とても有効な時期です。でも、生まれ持った資質を変えるのは難しいのです。なぜなら子どもには自分を変えたいというモチベーションがまだないからです。子どもは今が大事で、今が楽しければいい。ごはんを食べた後にすぐに遊びたい。だから、いちいち片付けたくない。散らかっていても、何も困りません。

 でも、子どももやがて大人になります。大人になって、自分の仕事、生き方、人生などを真剣に考えられるようになれば、だんだん気をつけるようになります。○○の資格を取りたいとか、○○に合格したいとか、○○をなしとげなければなど、目的意識を持って生活するようになれば、だらしがないとか時間にルーズとか忘れ物が多いとかでは成り立たなくなります。それで気をつけるようになるのです。

 ですから、子どものうちに直らなくても大丈夫です。子どもが苦手でできないことは、親御さんが手伝ったりやってあげたりしてください。それが自立を妨げるなどということもありませんから、大丈夫です。自己肯定感を育てながら長い目で待っていれば、しかるべきときに目的意識を持ってがんばり始めます。そうすれば、苦手なことも少しずつできるようになります。

 もちろん、子どもができること、できそうなものは自分でやらせましょう。例えば朝の支度で、親御さんに時間的な余裕があれば、「一緒にやってみようね」とボタンをはめてみたり、紐の結び方を教えてみたりして、自分でできることを増やしてあげてください。でも、時間がないときは、親がやってあげて、「いってらっしゃい!」と笑顔で別れるほうがいい。親からガミガミ叱られながら別れるのと、笑顔で別れるのとでは、その日の子どもの気分は大きく変わります。親に叱られて別れると、その日は一日暗かったり、イライラして友達をいじめたりするなど、悪い行動を起こしてしまいがちです。でも、親と笑顔で別れれば、その日は楽しく過ごせます。

 親がやってあげることに対して誤解が多い世の中ですが、やってあげることは決して悪いことではありません。一番いけないのは、親がイライラした感情を子どもにぶつけて叱ることであり、それが子どもの自信の芽を摘んでしまう恐れがあることを知ってほしいと思います。

(取材・文/石渡真由美 写真/PIXTA)

親野智可等 (おやの・ちから)

親野智可等 (おやの・ちから)

教育評論家。公立小学校で23年間教師を経験し、それをもとにメールマガジン「親力で決まる子供の将来」を発行。読者数は4万5000人を超え、教育系メルマガとして最大規模を誇る。ブログ「親力講座」も月間25万PV。YouTubeの「親力チャンネル」にも続々アップ中。『「自分でグングン伸びる子」が育つ親の習慣』 (PHP研究所)などベストセラー多数。人気マンガ『ドラゴン桜』の指南役とし ても知られる。

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