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親の「しんどい合戦」が子の「生きる楽しさ」を奪う

子育て・教育

親の「しんどい合戦」が子の「生きる楽しさ」を奪う

世の中がどう変わろうとも生き抜く力を身に付けさせるために親がすべきこと、注意すべき言動とは?

 保育園では年少・年中・年長となる3~5歳児。親からすれば、乳児から幼児へと移り変わる時期でもありつつ、小学校入学を意識しながら子育てをしていく時期です。一方、日本の教育は過渡期にあって、これからどんどん教育改革が行われていく状況のなかで、3~5歳児を子育て中の親は、どのような子育てをしていけばいいのでしょうか? 保育士として12年間、保育に携わってきた大阪教育大学准教授の小崎恭弘さんに、これからの子育てや教育について語っていただく本連載。第4回目の今回は、「生きる楽しさ」を伝えるために、親がすべきことや、注意すべき言動についてお話を伺いました。

今、小学校4~5年の子どもの半数が107歳まで生きる時代

編集部(以下、――) 小学校入学までの幼児期というのは全身全霊で遊べる貴重な時期なので、大事にしてあげてほしいといったお話を前回、伺いました。次に全身全霊で遊べるようになるのは子どもたちが定年する約70年後だと考えると、ちょっと衝撃的でもあります。

小崎恭弘さん(以下、小崎) しかも、その定年の時期も、どんどん後ろにずれていく可能性がありますよね。最近、100歳まで生きる人生に合わせて生き方を変えていくべきといった「ライフシフト」問題が話題になっていますが、その発端になった試算に、2007年生まれの子ども、つまり今、小学校4~5年の子どもが約2分の1の確率で107歳まで生きるというものがあります。長寿化が進めば年金受給開始年齢も上がるので、当然、定年の時期も後ろにずれることになります。そうした先行き不透明な時代を生きることになる子どもたちをどう育てていくべきか。親自身が模索しながら考えていかなければならないということです。

「こういう職業に就いてほしい」はナンセンス

―― 教育のあり方も変わるということでしょうか。

小崎 ひと昔前までなら、「いい学校に入っていい会社に就職する」という分かりやすい成功モデルがあり、それを目標に教育方針を立てればよかったと思います。しかし、先行き不透明な世の中においては、成功モデルはありません。考えるべきは、世の中がどう変わろうが生き抜く力のある子どもに育てるにはどうすればいいか。このような状況下で、親がわが子に「こうなってほしい」と願ったり、「こういう職業に就いてほしい」など考えるのは、ある意味、ナンセンスになってくるわけです。

―― どうしてでしょうか。

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