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仲良し夫婦は災害に強い 夫婦で会話していますか?

災害が起きた非常時、問われるのは夫婦間の日ごろのコミュニケーション。災害に日常を奪われないために必要なこと

 共働き家庭はどうしても子どもと離れる時間が長くなります。そのとき、もし大災害が起こってしまったら…。

 考えたくはない未来ですが、想定し、準備しておくことはとても重要なことです。多くの被災されたお母さんたちの経験を踏まえ、「災害に強い地域社会を作る」というテーマで防災の啓発活動をしているNPO法人ママプラグの冨川万美さんに「共働き家庭の防災対策」について教えてもらいます。今回のテーマは「いざというときのための夫婦間のコミュニケーション」です。

 「防災」という言葉を聞いて、まず頭に浮かぶイメージは何ですか?

 ヘルメットや非常用持ち出し袋など、“物の備え”を思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。実際、内閣府の行ったアンケート調査では、「大地震に備えた対策」として、「携帯ラジオ、懐中電灯、医薬品などを準備している」「食糧や飲料水を準備している」という人が30~40%に上ったのに対し、「家族との連絡方法などを決めている」といったコミュニケーション面の備えをしているという回答は15%弱にとどまっています(平成21年 内閣府「防災に関するアンケート調査」)。

 内閣府の調査は9年ほど前のものですが、住友生命が今年発表したアンケートでも、「家庭の防災対策で実施していること」としては「特になし」が52.2%、「非常用飲料水の備蓄」が14.6%、「非常用食品の備蓄」が12.4%と上位に並ぶ一方、「家族間での連絡方法の確認」は6.7%にとどまっており、基本的な意識は変わっていないことが分かります(「スミセイ『わが家の防災』アンケート2018」)。

 私たちが各地から依頼を受けている「子連れ防災セミナー」でも、子どもたちのための防災対策として、必ず入れてほしいと要望を受けるのが「備えるべき物」の項目です。

 では、今現在「家の防災対策を何もとっていない」という人が、災害が起きたときのことを現実的に考えたとき、真っ先に取り組むべきことは、本当に“物の備え”なのでしょうか?

“物の備え”と同時に進めたい夫婦のコミュニケーションの見直し

 2011年の東日本大震災以降、相次ぐ大きな地震や台風・土砂災害により、防災意識が高まっているとはいえ、防災対策は万全だと胸を張って言えるご家庭はほとんどありません。私たちが出会ってきた、全く防災に取り組んでいないというご家庭の多くは、「何から始めていいのか分からない」といった不安を口にされています。

 そんなとき、私たちは「物の準備と一緒に、必ず夫婦間のコミュニケーションを見直してください」と伝えています。

 NPO法人ママプラグが提唱している「アクティブ防災」は、多くの被災された母親・父親・その支援者の方々からの体験談を基にしています。

 防災にはソフト面とハード面があり、備蓄や耐震などのハード面がいくら整ったとしても、体験談の中で圧倒的に多かった「災害時に家族と会えない不安」という心理的な問題を解決するには至りません。前回の保育園問題でも触れた通り、被災して自分が無事だったとき、真っ先に必要とするのは水や食料ではなく、家族の安否情報なのです。

 もちろん、水や食料が重要ではないということではありません。防災を始めるうえで最初に考えてほしいのが、“物の備え”と同時に進めるべき「家族(夫婦)間のコミュニケーションでできる対策」なのです。

 では、実際に夫婦間でとってもらいたいコミュニケーションとは、どういうものでしょうか。

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