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大切な子どもの命を守るのは「自分で生き抜く力」

大災害に直面したとき、子どもを守りたい気持ちがどんなに強くても、どうにもならないときがある。「子どもが自分で自分の身を守る」ことの大切さ

 共働き家庭はどうしても子どもと離れる時間が長くなります。そのとき、もし大災害が起こってしまったら…。

 考えたくはない未来ですが、想定し、準備しておくことはとても重要なことです。多くの被災されたお母さんたちの経験を踏まえ、「災害に強い地域社会を作る」というテーマで防災の啓発活動をしているNPO法人ママプラグの冨川万美さんに「共働き家庭の防災対策」について教えてもらいます。今回のテーマは「子ども自身の生き抜く力」についてです。

守るべき存在がいるからこそ、防災意識が高まった

 私たちは、現在活動の主軸として全国各地で「『アクティブ防災』セミナー」を開講しています。子育て真っ盛りの世代が対象のセミナーが中心で、時には生後間もない赤ちゃんを連れて話を聞きに来てくださる方もいます。

 赤ちゃん連れや妊婦さんの多いセミナー会場は、いつも賑やかで笑顔とパワーにあふれていて…セミナーに出向いた講師陣は、毎回元気をチャージして帰ってきます。

 参加者のお父さん、お母さんは、どなたも「子どもができて、初めて防災について興味が湧きました。自分1人のときは、どうにでもなると思っていました」「絶対に守りたいものができた。だから、夫婦で勉強しに来ました」などと、意欲満々のコメントをくださいます。

 実際、「わが子の存在」が防災の取り組みのきっかけになっている方は、非常に多いのではないでしょうか?

 かく言う私も、その1人です。

 東日本大震災の直後、乾パンを食べてくれないわが子を目の当たりにしたとき、「このままでは、本格的に被災したときに飢えさせてしまう!」と焦燥感に駆られました。読者の皆さんも、自然災害によって自分の命よりも大切なものを失ったり、けがをさせたりという事態は絶対に避けたいはずです。

 しかし、自然災害は必ず発生します。毎年恒例のように訪れる台風もあれば、突然やってくる大地震など、その脅威は確実に私たちの生活を脅かします。地震大国とも言われる日本では、もはや全国民が自分と家族の命、そして生活を守る準備をしなければならないのです。

 防災セミナーの中で、必ず冒頭に聞く質問があります。「子どもの命は必ず自分が守る!」と思っている方に挙手していただくのです。他にもいくつか項目があって(非常食を食べたことがない、グッズはセットものを買って物置などにしまっている、など)、他の項目は割と挙手にばらつきがあるのですが、この「自分が守る!」については、その場にいるほぼ全員が手を挙げます

 それはそうですよね。これを聞かれて、「私はちょっと守れないな」なんて言うご両親はまずいないと思います。

 しかし、私はあえてこう問いたいと思います。あなたは、本当に子どもを守れるでしょうか?

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