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髙島屋・元代表取締役 人脈作りの大切さ実感したとき

【女性エグゼクティブ予備軍のためのスキル&お作法集】(4)肥塚見春さん「自分の主張を表現する能力・説得力と熱意は、ある一定の役職から上になると必須」

 リーダーに必要なスキル&お作法、それらに磨きをかけるテクニックをお伝えする本特集。特集の4回目は、髙島屋・元代表取締役で、現在は顧問の肥塚見春さんを日経DUAL編集長・片野温がインタビュー。ワーキングマザーとして、女性管理職として道を切り開いてきた先輩エグゼクティブに、キャリアの中で大切にしてきたスキルや次世代へのアドバイスなどを伺います。

【女性エグゼクティブ予備軍のためのスキル&お作法集】
(1) 管理職候補生 何が大変?どんなスキル身に付けたい?
(2) 会議で黙ってみたら、みんなが生き生きとし始めた
(3) 管理職の言葉選び ロジカルに率直に、でも柔らかく
(4) 髙島屋・元代表取締役 人脈作りの大切さ実感したとき ←今回はココ
(5) アナウンサー・魚住りえ 苦手な人も乗り越えられるプレゼン術
(6) パーソナルスタイリスト・みなみ佳菜 オフィス着の着こなし術

チームとして強くならなくてはいけない

<プロフィール>

肥塚見春さん
1979年大学卒業後、株式会社髙島屋入社。現場の販売員からマネジャー、執行役員広報・IR室長、上席執行役員営業企画部長などを経て、2010年に岡山髙島屋社長に就任し、赤字続きだった同店を黒字転換させる。その後2013年に大手百貨店では女性初の代表権を持つ取締役に就任。2016年に高島屋およびグループ会社Dear Mayukoの顧問。3人の娘がいる。

片野(以下、−−) 肥塚さんは新卒で髙島屋に入社した後、一度専業主婦になられた期間があったのですよね。

肥塚見春さん(以下、肥塚) はい、夫の研修留学に同伴して。でも、その2年間で専業主婦にまるで向いていないことがよく分かって(笑)、できたばかりの再雇用制度を利用して戻ってきたんです。それからは多くの店舗で現場を経験しました。

−− 初めて管理職に就いたのはおいくつのときですか?

肥塚 管理職の入り口はマネジャーで40歳のときです。子育てのため一度休職もしていたから、マネジャーになったのは同期の中では一番遅かったのではないかと思います。

−− マネジャーになり、責任が一気に増したのですね。

肥塚 マネジャーは売り場を一つ任されて、髙島屋の販売員とメーカーからの派遣さんと協働し、売り上げを作る仕事でした。それを3~4年やり、その次にマネジャーを束ねるグループマネジャーに、それから横浜店の副部長、部長になりました。次に本社で、当時18店舗あったバイヤー部門総責任者のディビジョン長、広報・IR室長、営業企画部長を経験しました。

−− それから、岡山髙島屋の取締役社長として短期間で黒字転換を果たし、その3年後に、髙島屋で女性初の代表権を持つ取締役に就任されました。大きな組織の中でめきめきと頭角を現していらしたのは、どんなところに長けていたからだと自己分析されますか?

肥塚 特別に何かということはないんですよ。当時の鈴木弘治社長は幅広く人材を採り入れたいという考えを持っていたのではないかと思います。「会社には慎重な思考も積極的な思考もいたほうがいい。仕事のやり方も多様性があるほうがいい。それなら男性、女性の両方が必要だ」と。そこで女性社員の中で適当な人材がいないか、虎視眈々と見ていたのではないでしょうか。また、岡山髙島屋は他社から出資を受けていて、その会社の小嶋光信社長(当時)が「百貨店の顧客は女性が中心だから次期社長は女性を」とおっしゃっていたこともありました。

 ただはっきりしているのは、百貨店というのは商いですから、売り上げを伸ばし続ける努力をしているかどうかが評価の基本です。そのために色々なところへ行き、交渉をしているか。そして、チームとしていかに成果を出そうとしているか、が大事。お客様と対面して販売しているのは社長ではなく、従業員やメーカーからの派遣の方々です。そういう意味で、私一人が頑張ってもダメ。チーム全体として強くなっていかなくてはいけないんです。

−− リーダーとしていかにメンバーを気持ち良く巻き込み、対外的にもネットワークを広げていけるかのエネルギーが必要になりますね。

肥塚 社内、社外を問わず、人とのネットワークは、何よりも大切だと思っています。正直言うと、37年間で17回も部署異動があってストレスを感じたこともありましたが、今ではたくさんの現場を経験できてよかったと実感しているんです。それだけ人脈も広がるということですし、そうなれば難しい局面でもスムーズに回せるようになったり、サポートが欲しいときに色々な人が助けてくれるようになったりしますから。特に岡山髙島屋にいたころは、社内外ネットワークの重要性を感じました。

−− 新しい人たちとのネットワーク作りについて言えば、コツのようなものはあるんでしょうか?

<次のページからの内容>
● 社外、社内のネットワークを持つことの強さを実感した
● 経営層とのネゴを突破していくプレゼン術、どう身に付けた?
● 男性の中にもゴルフをしない、お酒を飲まない人はいる
● 部下に対しては低姿勢
● 両親、妹、ママ友、家政婦さん総出でなんとか乗り越えた
● どんな形でもいいから、仕事は続けたほうがいい
次ページ ネットワークを持つことの強さを実感し...

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