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エプソン 4人の子持ち人事部ママが繰り出す施策

「共働き子育てしやすい企業グランプリ2017」10位・エプソン【後編】/「ベビーシッター代の全額補助」から、「『エイさんのおうち』設置」まで

「働きやすさ」から「働きがい」の追求へ

 現在の職場環境について、「働きやすさは整ってきた」と八尾さんは話す。

 「これからは『働きがい』が課題だと思っています。性別にかかわらず、誰もが働きがいを感じられるようにするには、上司の理解が欠かせません。現状では、例えば在宅勤務制度一つとっても、そのときの上司によって使いやすさが異なるのが現実。人固有、部署固有の風土や制度にならないよう、積極的に管理職に働きかけ、社員全員が公平に制度を使えるようにしていきたいですね」

 女性の働きやすさや働きがいは、近くに相談できる人がいるかどうかもポイントだ。同じ職場に女性がいない場合もあるため、入社3年目の女性を対象に人事が話を聞く「入社3年目面談」を実施し、ライフプランの相談などに対応する。経営層と女性社員の対話会をして、ロールモデルを見せ、モチベーションを上げる活動も行っているそうだ。

 もう一つ、働きがいの向上に一役買っているのが労使共催で行われる「家族参観日 パパははの日」だ(2006年8月8日からの連続開催で、2018年は全社で合計191家族、270人の子どもが参加している)。社員の家族を職場に招待してパパやママが働く姿を見せるほか、エプソンの商品を活用して印刷したバッジを子どもに渡したり、子どもの名刺を作ってあげて社員と名刺交換を体験したり…と、職場体験をしてもらう。社員は「会社が自分の家族まで大切にしてくれている」と感じることができ、子どもは家庭とは違う親の姿を見て刺激を受けたり、働くことに対する理解を深めたりできるという相乗効果がある。

 小学校6年生で参加した矢尾さんの長女も、夏休みの統計グラフの宿題として、社員に退社時間などに関するアンケートを取り、母親の働き方に感じるところがあったようだという。

 「集計結果を見て、『お母さんの帰宅は早いんだね。みんなが早く帰らせてくれているんだね。ありがたいね』と言っていました」

 自らの背中と、次々に繰り出す施策によって、「子育て中の女性でもやりがいのある仕事は続けられる」ことを実証する矢尾さん。

 「長野県という土地柄、ほとんどの人が県外からの採用です。理系の女性の母数が少ないこともあって、女性社員を増やすのには苦労していますが、だからこそ働きやすさと働きがいが重要。環境に魅力を感じてもらえるよう、これまで以上に努力していきます」

(取材/小田舞子、ライター/藤巻 史)

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