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マニュアルに頼り過ぎる親が子どもの本能を弱める

子育て・教育

マニュアルに頼り過ぎる親が子どもの本能を弱める

宮本哲也/いろんな習い事を同時並行でできるということは、どれにも没頭していないということ

小学校1年生からの無試験先着順の「宮本算数教室」で卒業生の80%を首都圏トップ中学校に進学させてきた宮本哲也先生は、常々、私たちはなぜ学ぶのか、何のために学ぶのかを問いかけ、「幸せになるために学ぶ」ことを明言してきています。そんな宮本先生に「幸せに生きるための算数」をテーマに、変化の激しい今の世の中で、子どもたちに必要な「力」のつけ方について、お話しいただく連載です。

2回目は宮本先生ご自身が磨いてきた「本能を感じ取り従う力」について。人間には本来「自分をよくしたいという本能」が備わっているはずだという宮本先生。その本能を感じ取れない子どもが増えているのは、親に要因があると言います。

56歳で結婚。何事も始めるのに遅すぎるということはない

 今回は最初に、ちょっと私自身の話をします。

 私が結婚したのは2016年10月。56歳の時でした。米マンハッタンで仕事をしている時に、現地でフリーペーパーを出している会社の社長が、「部下がある結婚相談所に登録してすぐに結婚が決まった」と話しているのを聞いて、本能的に自分もその相談所に入会しようと行動したんです。男性は審査が厳しい相談所でしたが、そこで今の妻を紹介されました。

 当時は米国を拠点にしていたのですが、最初に会ってから6週間で11回会い、結婚。実は彼女は、相談所で私と会うことが決まってから私の著書『強育論』を読み、算数パズルを入手して、「この人について行こう」と思ってくれていたそうです。

 19歳で実家を離れてから人と暮らすのは初めてのことでしたが、「何かを始めるのに遅過ぎるということはない」と常日頃、子どもたちや親御さんたちにも伝えている通り、私自身、妻との日々は何事も始めるのに遅過ぎることはないと実感することばかりです。

「本能が賢い」おかげで、ここまでこれた

 私が横浜で「宮本算数教室」を始めたのは、1993年のこと。2009年に東京駅日本橋口に、2015年2月にマンハッタンのグランドセントラル駅すぐそばに移転。2017年3月に再び東京(中野)へ拠点を移し、2018年、市ヶ谷駅と九段下駅の間にある今の教室に移転しました。

 移転するたびに言われたのが、「塾経営はいたって順調なのに、なぜ移転するのか」ということ。でも私にとって「教室の移転=成長の証」。私はもともと、成長したいという本能がとても強いほうですが、特に「算数講師としての成長」は私にとって必然でしたから、移転によるリスクなど考えもしませんでした。誰しも失敗を恐れてその場にとどまっているのでは、成長は望めないのではないでしょうか。

 私はずっと、自分自身の本能に素直に従って生きてきましたが、ある意味、「本能が賢い」おかげで、ここまでこれたのだと思います。

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