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小島慶子 安全神話なき世にあっても生き延びる子に

子育て・教育

小島慶子 安全神話なき世にあっても生き延びる子に

オーストラリアの生活で目にした厳しい世界。「生きる力」の本当の意味について考える

 今回のパース行きの機内で隣に座ったのはアジア系のファミリーで、年長さんくらいの男の子が二人。母親は英語、父親は英語とフランス語で話しており、子どもたちは英仏両方で会話しています。お父さんはフランス語圏の出身なのかな? お母さんの母語は英語なのか、それとも英語ではない言葉も話すのかな? パスポートはいくつ持っているのだろう? オーストラリアには住んでいるのか遊びに来たのか…など、いろいろ考えてしまいました。

 人種、国籍、言語など、いくつもの要素のうちの一つでその人を「どこの人」と判断することはできません。日豪往復しているとつくづくそれを実感します。

頭上を覆うバンブーシーリング=竹の天井

 いつも香港で乗り換えているのですが、空港には本当にいろんな人がいます。地方から初めての海外旅行に出かけるという感じの旗を立てた一行もいれば、身なりも仕草も洗練された若いビジネスマンや、贅沢品を使い慣れた様子の所得の高そうな女性もいます。それを見るにつけ、メディアで見聞きする「中国人は…」「韓国人は…」っていう言い方は、一体誰を指しているのだろうとつくづく奇妙な感じがします。頭の中にある中国人や韓国人のイメージと違って(日本人はってやつもまた然り)、実際の人たちは全然ひとくくりにできないよなあ、と。

 私はマイレージがたまりまくっているため、ビジネスクラスのラウンジを使うことができます。ラウンジでくつろぐ人々の中には故郷の言葉と同時に流暢な英語を話す人がたくさん。息子たちはこの先、こういう人たちがうじゃうじゃいる世界で生き残らねばならないのだから、こりゃ大変だとため息が出ます。よりハイスペックな教育を受けさせないと置いていかれる!と焦る親の気持ちも分かりますが、無い袖は振れないのでわが息子たちには自力で頑張ってもらうほかありません。

 バンブーシーリングという言葉があります。竹の天井。竹はアジアの象徴です。つまりアジア系の人はオーストラリアではどんなに頑張ってもある一定以上のポジションに行くのはとても難しいという現状があるのです。そんな狭き門をクリアするために超優秀なアジア系の若者たちがしのぎを削るので、勝ち残るのはとても大変。だったら英語の強みを生かして日本で就職するほうがよほど得だと考える人がいるのも分かります。しかしそれは息子たちが決めることなので、私はただ、ベストを尽くせと言うしかありません。

先日、同日同時刻に香港発成田行きが2便あるというトラップにはまり、香港の空港の最果て230番ゲートにて待機していたところ、搭乗時間2分前に自分が乗るほうの便は14番ゲートだと気付きました。赤い丸が現在地で、目的のゲートは空港内シャトルを降りてさらに歩いたところ。しかし100回以上乗り換えているため迷わず辿り着いてちゃんと間に合いました。危なかった…
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